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ファフナー

父と子

 ←理由 →思わず
一斉に血の気がひいた。心臓が痛いほど速く脈打つ。
そんな馬鹿な、ありえない、なぜだ、なぜだ、なぜだ、なぜだ、なぜ。
父親が総士をおぶって帰宅した。茶の間にいた自分は、「おかえり」の「お」を言おうとしてかたまった。

「ただい」
「なんでだ父さんっ!なんで!なんで総士を!」

平然と帰りを告げようとする父に食い掛かる。
これがお持ち帰りってやつか!母さんがいて遠見先生もいるくせしてどうして総士を俺からとる!総士だけは許さない・・・。心で思うだけで焦りによって言葉にはならない。

「・・父さんだって、父さんだってそれだけは・・・」

静かに、ゆっくりと立ち上がる。父を越えるときが、いや、打ち倒すときがきた。
もはや親子の情もここまでだ。母さんとあっちの世界で息子に対する裏切りを悔やめばいい。
そんな危険思想にとりつかれたとき父が口を開いた。

「貧血で倒れたのだ」
「・・・?」
「寝不足によるものだと本人はいっていた」
「?」
「遠見先生のもとへ連れていこうと思ったのだがな、こんな夜分にお世話になりたくないと総士君がいうものだから」
「・・で?」
「一人アルヴィスに置いていくわけにもいかんし、お前に面倒をみさせようかと」
「ありがとう父さんそれからなんかごめん」

一息で感謝と謝罪を述べ、父の背からいくらか青ざめた顔をした総士をうけとる。

「飯と風呂を頼む」
「・・あぁ!」

とりあえず総士を座らせる。先ほどから一言も話さなかったから心配した。

「大丈夫か?気持ち悪いのか?」
「・・・お前の頭のほうが僕は心配だ」
「俺はどこも痛くない、大丈夫だ」
「それから、僕、風呂は一人で入れるから」
「なに言ってるんだ総士!そんな危ないことはやめてくれ!」
「お前が危ないんだ!」

怒鳴れる元気があるなら風呂入るのも平気だろうと判断した。そして総士の発言を一部消去し「風呂入るの手伝ってくれないか、一騎」に上書きすることで自分の脳は落ち着いた。
今日はなんていい日なのだろうか。
総士に飯を食わせ、一緒に風呂に入り、同じ布団で寝る。考えただけで感情が抑えきれなくなりそうだった。
父が風呂の準備ができたと声をかけた。なんていい父親を自分はもったのだろう。
なにか喚いている総士を抱え上げ風呂場へ急いた。

本当に、今日はなんていい日なのだろうか。
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