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ファフナー

対比

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真矢様好きな方は注意報!
一騎が真矢に嫌悪をいだいてる、という設定。本編終了~劇場前のあたり。






「かぁずき君」

えへへ、と嬉しげな笑みを見せる遠見。その声は柔らかく、棘がない。ただ甘さだけがある。その笑みは、女性的で、どこをとったって可愛い、と男に思わせるものだ。

違う。全て違う。俺が望むものじゃない。決して。

まず、あいつの場合、笑うことなんてめったにないが、もし笑うことがあったなら、それはきっと小さく口角をあげたり、目を少しだけ細めてみたり、なんとなくの雰囲気で伝わるものなのだ。ああ、今こいつは俺と居て楽しいんだな、嬉しいんだな、そう俺に感じさせる笑みだ。声だって、注意して耳を貸さなければ、普段と変わらない。ただ、やはりほんの少しだけトーンが高かったりするのだ。微量で、わかり難くて、でも、俺に伝えようとして。嘘をついて、必死に隠そうとするようなこともあったけど。それだって俺の心を掴んでくるのだから、もう本当に頭があがらない。支配されているのだ。本人に自覚はないし、そんなことを言ったら、何を馬鹿なことを、なんて叱られてしまうと思うけど。

彼女の場合、こちらに支配されたがっている素振りを見せたり、こちらを支配するような言葉を使う。中途半端だ。フェストゥムだって、ファフナーだって、消すか消されるかしかないのに、彼女は世界の成り立ちすら理解していないのだ。優しさを求めたと思えば、男としての猛々しさなんかを欲しがったりする。何を与えてやったって満足はしない。その上、俺が欲しがるものは頑なに批判を重ねる。現実を少しずつでもいいから見てみよう、なんて、そんな言葉は欲しくない。俺の信じることすら消そうとする。それがなければ俺はここに存在できないというのに。

総士は、欲しいと思っても口に出すようなことはしない。逆に、そこから離れようとする。心がもたないことだってわかってる筈なのに、逃げる。優しさだって願っているくせに、いらない、なんて言って避けて。けれど、俺がちょっとでも強引にして腕の中に入れてしまえば、理性をなくして喜ぶ。目で、訴えるのだ。俺が必要だ、と。総士が本当に欲しいものは一つしかないのだ。何も考えず、あらゆる責任から逃れる時間だ。こんなに可哀想なことがあるだろうか。誰だって、この戦争の中では苦しさも悲しさだってもっている。だが、一様に島の人間は幸せしか願わない。まだ余裕があるのだ。比べて総士はどうだ。現状にしか目をむけることが許されない。次の瞬間に自分が居なくなろうとも、今の場所でしか考えることを与えられない。過去に失くした大切な人々にだって思いを馳せることもできない。牢獄の中で、その地下深い所で、ひたすら仕事を続ける囚人だったのだ。

だから彼女がいくら俺から同情を買おうとしたって、それは遊びにしか見えない。遠見の涙も悲しみも、俺にとっては生易しいもので、あんまりにもそれをするのなら、総士を馬鹿にしているようにしか思えなくなってしまう。こんな思いを彼女に向けるようになったのも、総士がいなくなってしまってから、彼女の様子が変わってしまったからだ。俺の隣に座り、俺の心情を語り、俺の存在をも変えようとしてくる。そして総士を消そうとする。島の人は、お似合いだの、ようやくか、などと言ったことを勝手に投げかけてくるが、それすら彼女に対する嫌悪の材料だ。頬染めて対応する遠見に、そこはお前の場所じゃない、と怒鳴りつけるまで、もうあと少ししか忍耐がもちそうにない。


「一騎」
「僕はお前が何をしようと別にかまわないさ」
「ただ島は守れ」
「かず、き」
「僕も、本当に馬鹿だな」
「お前ほどじゃないが」
「嘘だ、悪かった」
「・・そこに居たいなら居てもいい」

総士との会話が思いだされた。
こんなに、俺の全てを包み込めるのは、総士しかいない。遠見にその代わりになってもらうつもりはないし、務まらないに決まっているのだ。
存在が違う。
簡単なほどの答えだ。
それだけなのだ。
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