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ファフナー(学パロ)

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ボールが高くあがる。一騎は本当に高校生なのか、と疑うほど高く跳ね上がり頭上にあるボールを叩き打つ。相手のチームはすでにマッチポイントまでさしかかっていた。そして戦意を喪失していた。一騎が恐ろしいのだ。その本人は手加減をしているつもりであったが、ものの数分でこうも追い詰められては諦めざるを得なかった。今、ボールが相手のチームのコートに撃ちつけられた。
一騎のクラスは4組である。その4組は球技大会、一日目のバレーの試合を順調に勝ち進んでいった。特に女子と男子の合同チームにおいては無敗を誇っていた。それも一騎という、なぜか現役のバレー部員より上手い人間がいるせいでもあった。
今は試合が終わり、4組の生徒は各々一息ついていた。一騎は体育館の入り口付近の外付けされた水道へとむかった。汗で汚れた顔を冷たい水で洗い流す。この暑さでは水道の水は非常に心地よいものに一騎は感じられた。持ち歩いていたタオルで顔をふく。ふと、体育館の入り口から人がでていくのを見る。総士であった。その手は見知らぬ人間に強引にも見えるような感じで掴まれていた。一騎はメールのことが頭によぎり後ろから二人を追った。総士は体育館の裏の薄暗い日陰になっている場所へと連れて行かれた。

「離してくれないか」

総士が少し冷めたように言い放つ。その次の瞬間総士は体育館の外側の壁へ相手の体ごと押しつけられた。一騎は走り出した。一騎の知らぬその男は総士の耳元で何か叫んでいた。総士が誰かに無理やり体を触れられている、それが一騎にとって見ていられぬものであった。一騎はその男の腕を掴み総士から引き離した。

「総士っ!大丈夫か!」
「一騎・・・」

総士はなぜ一騎がここにいるのか、という驚きで目を見開く。一騎に引き離された反動で男はよろけ、地面へと転がっていた。

「お前、総士に何を・・・」

一騎が低くうなる。総士を己の後ろへとやり一騎はその男を睨みつけた。砂で汚れた男はふらつきながら何も言わず立ち上がり、来た道を走っていってしまった。それを見て一騎と総士はとりあえず落ち着く。

「一騎、僕は大丈夫だ」
「こんなとこで何してるんだ・・・知らない奴についていったら危ないだろ」
「いや、同じクラスの人間だ」
「え・・・じゃあ俺・・」
「だが助かった」
「・・・どうしたんだ?喧嘩でもしたのか?」
「喧嘩・・ではないな。試合で点を決めたら付き合ってくれ、と言われた。僕は断ったんだが、こちらの話を向こうは全然聞こうとしないんだ」
「・・・そんな奴いるのか・・総士が嫌だって言うのに・・」
「前もこんな話したな、そういえば。まぁ相手も一時的な感情によるものだろう」
「・・・これからは気をつけろよ、一人になるな」
「わかってるさ。それに僕だって男だからいざとなったら走って逃げれる」
「・・・・」
「疑うな、一騎」

何が楽しいのか一騎には理解できなかったが総士は笑っていた。少し喜んでいるようにも見えた。そんな総士を一騎は見てため息をつく。一騎の憂鬱は増す。なぜこうも総士は危ない人間に好かれるのか。確かに今のこの体育着の姿の総士には男なのにどこか可愛らしさがった。邪魔にならぬよう根元で結われた髪。余った顔の横の髪は総士が動くたびにさらさらと宙に舞う。上の服からはすらっとした日に焼けてない腕がでていた。男子と言われなければわからぬ容姿であった。一騎本人もあまり近づきすぎると、どきっとした。一騎は最近、自分が総士に気があることを自覚し始めていた。雨の日、白い肌にはっきりと欲情したことを感じたときからである。しかしそれを実行するかしないかでは天と地ほどの差がある。一騎はそんな醜い感情は心にしまっておこうとした。むしろ消し去りたかった。すでに一度罪を犯しているのだ、総士を傷つけることが二度もあってはならない。そう一騎は心に決めていた。

「一騎、もう試合始まるぞ」

暗い顔をして俯いてしまった一騎に総士が体育館へ戻るように促す。

「じゃあ一緒に戻ろう」
「わかってる」

総士はくすっと笑い歩き出す。一騎も総士につづいた。
その後一騎のクラスはやはり優勝した。またその過程で総士のクラスとはあたらなかった。どうやら一回戦で敗退したらしい、と衛がこっそりと一騎に告げた。一日目の球技大会を終え、全てのクラスが整列したときに一騎のクラスからも果林が悔しそうにしているのが見えた。

「今日のバレーは4組が優勝です。まだどのクラスも挽回のチャンスがあるので明日も気を抜かずに頑張りましょう!」

学年主任のそんな言葉で一日目は閉会した。



球技大会二日目の朝、生徒は浜辺へと集まる。それぞれが自由な水着を身につけている。中学の指定だったものを未だに着るものもいた。女子はビキニなどの過度な露出をするものは禁止されていたが、ここぞとばかりに色とりどりの可愛らしいものが多かった。男子は胸を躍らせる。

「すっげぇ!天国だ!」
「うんうん!」

剣司と衛はカラフルな女子たちに目を輝かせながら叫ぶ。普段は制服で隠れてしまう体のラインが浮き彫りになっている。高校生ともなれば女子はすでにでるとこはでてるものが大半である。男子生徒がさぼらずこの球技大会に参加する理由の一つにこの女子の水着姿があった。
一騎はクラスのテントの下に避難していた。この暑さだ。これから体力を使うというのに日向にでていたらリレーが終わる前に参ってしまう。そんな考えの生徒は一騎の他にもたくさんいた。浜を走り回っているのは剣司や衛ぐらいであった。

「おっはよ~一騎君!朝からそんな疲れた顔してたらリレーで勝てないよー」

真矢が楽しそうに一騎に話しかける。真矢はキャミソールのような水着を着ていた。上は赤と白のストライプで、下は白色の半ズボンを更に短くしたようなものである。一騎は自分がそんな顔をしていたのか、と少し驚く。

「おはよう、遠見」
「うん、朝は元気ださなきゃね」
「ああ」
「もー、生返事しないの。ほら、始まるからいこう!」

一騎とは対照的なほど明るい真矢とともに一騎はクラス順の整列の中に入る。生徒たちが準備体操を終えると学年主任が前にでて話を始めた。

「えー、今日のリレーですが、気温が思ったよりも高く、熱射病などのことも考慮してクラス全員参加ではなく選抜リレーとします。各クラス、テントに入り男子のチーム5人、女子のチーム5人、男女混合のチーム12人を選抜して下さい。尚、点数配分は変わりません」

一騎は男子のチームと混合のチーム、どちらもアンカーをつとめることになった。そして女子のチームのアンカーは咲良に決まったところで、放送委員から男子のチームに召集がかかった。一騎がその顔ぶれを見る限り総士はいないみたいであった。後で総士に会いにいこう、そんなこと思っているうちに一騎の番になる。しかし結果は一騎の奮闘も空しく、剣司が朝から体力を消耗しすぎて泳いでいる途中にばてたため最下位となった。一騎は女子に袋叩きされながらも喜ぶ剣司を見て衛とともに笑った。
休憩の合間、一騎は総士を探す。総士は海に足をつけていた。上に白い半袖のパーカーを羽織っていた。一騎は総士に近づき、何を話すか定まらぬままとりあえず話かける。

「総士」
「一騎か。どうした?」
「いや・・・総士はリレーでないのか?」

一騎は少し間をあけてから先ほどのリレーにいなかったことについて聞く。総士は、ばしゃばしゃと音をたてながら一騎の方へむかってきた。

「選抜だからな、僕はすぐに蔵前にはずされたよ。コースがきちんと分かれている訳ではないから危ない、と言われて」
「・・そうだな」
「お前はさっきアンカーだったな。あんなに差があったのにもう少しで前の奴らに追つきそうだった。僕のクラスは甲洋がアンカーだったが、一騎がどんどん迫ってくるのにみんな冷や冷やしていたんだぞ」
「遠見たちがすごく必死に応援するから俺も本気で泳がなきゃって」
「じゃあ僕がお前に本気で泳がないでくれ、って言ったらそうしてくれるのか?」

悪戯気に総士は一騎に言った。一騎は何と言えばよいかわからなくなり困惑した。少し手を抜くぐらいならいいかな、なんてことを一騎が思ったとき、総士が言葉を続けた。

「嘘だ、お前はちゃんと泳げ。ばれたら僕がお前のクラスに叱られる」
「いいのか・・?」
「当たり前だろ」

そして、もう女子のチームが始まるからと総士は言ってクラスのテントへと戻っていってしまった。一騎は総士の後ろ姿を見て、腰の細さが気になって仕方なかった。全体的に露出が高いその格好を忘れまいとした。そして昨日の体育館裏での出来事を思い出し、今日はできるかぎり一緒にいよう、とそんなことを考えた。

リレーも無事に終わり、閉会式が始まる。一騎のクラスは女子のチームで挽回したものの、午後の男女混同のチームで再び剣司が足をひっぱり散々な結果となり、「何が今度は大丈夫よ!この馬鹿!」という咲良の声が浜辺に響き渡った。実行委員長から優勝と準優勝のチームが発表された。一騎のクラスは準優勝に該当した。これはこれでいい思い出になった、と一騎は思った。女子あまり納得がいかなかったようだが、こうして二日にわたった球技大会は終わりを迎えた。



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